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2019.07.22 Monday

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    2019.07.22 Monday

    僕は、人間ですよね

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      評価:
      飯田馬之介,神林長平,山口宏,十川誠志
      バンダイビジュアル
      ¥ 1,500

      JUGEMテーマ:映画

       

      戦闘妖精雪風第三話を見た。……傑作すぎる。

      有名な科学者の福岡伸一先生の著作に、「生物と無生物のあいだ」という本がある。はっきりと色分けされていると思われる生物と無生物の境界線は、実は非常に曖昧なものであるという話だが、『戦闘妖精雪風』を見ていると、それを強く痛感させられるのだ。

      恋愛感情というものが生殖のために存在するのであれば、到底恋できるはずのない存在の、戦闘機である雪風を愛する深井中尉。

      人工知能が発達したゆえに、明らかに意志ある生物のように思考し出した雪風。

      生物なのかそうではないのかわからない、敵の異星体ジャム。

       

      そして、今回登場したのは、プルトニウムで動く人工心臓を持つトム(トマホーク)・ジョン大尉だ。

      前回まで、深井中尉がモテモテだったのだが、今回は雪風が深井中尉ではない男をコクピットに乗せていた。それをみつけた深井中尉は、嫉妬の表情をあらわにし、さながら妻にいいよる間男を殺しに行くがごとく殺気満々で彼に詰め寄った。

      ブッカー少佐がいうには、彼は雪風のシステムを作ったのだという。

      その瞬間、「雪風のシステムを?」と沈静化した深井中尉。間男かと思ったら、嫁の親だった。さすがに深井中尉でも嫁の親には気を使うのだろ……

      雪風のシステム開発に携わったということから、雪風のコクピットに乗っていて何らおかしなことはないと頭を冷やしたのだろう。

       

      こうやって話の筋だけ追えばいちいちラブコメのお約束を入れてくるのに、硬派なSFなのが「雪風」の面白いところだ。

       

       

      トムと深井中尉と雪風は、最近挙動がおかしいというバンシー犬箸いΧ中空母の様子を調べに行くことになった。

      今回は二話から少しずつ感じられていた深井中尉の変化も見られる。そもそもブッカー少佐や雪風への反応をみるに、他者に興味関心がないわけではなく、心許せる他者が極度に少ないだけの彼は、変化する素地は持っていたということになるだろう。

      愛する雪風のシステムを作ったトムに、少しだけ心を開いていく。

      一話くらいの深井中尉なら、おしゃべりなトムをうるさいと切り捨ててしまっていただろうが、彼の話を聞いて、少し感情を動かしている。

      ……このまま真人間になってしまえば、ブーメラン戦隊にいられなくなり、最愛の雪風と引き裂かれてしまうことは必須なのだけれど。

       

      一方で雪風は、「何かに怯えている」ようである。

      「危険を調べてください、中尉」とずっと言い続けている。

      彼女にしてみれば、新しくダーリンの友達になったやつが非常に怪しいという、これもラブコメあるあるなのだが……

      そこは硬派SF。彼女の言い分が正しいだけ、思わぬ結果をもたらす。

       

      そもそもトムは、自分は人間ではないのではないかと自分を疑っていたようだ。人工心臓で動くから。心臓という最も生命の根幹たる部分が機械であるなら、自分を生かしているのが機械であるなら、自分は何なのだろうかと。

      そして、今度こそ完全に人間ではなくなってしまったトム。しかも自分には自覚がない。一方で、雪風は彼が人間ではなくジャムであることを察している。トムは、雪風を無意識に狙ってしまう。

      一話までの深井中尉なら、そこで問答無用でトムを殺していただろうが、雪風に振られて痛みを知り、人の心の痛みが少しずつ理解できるようになっていた彼は、トムを殺すという選択肢を思い浮かべることができない。

      一方雪風は、深井中尉のいない状態を経験し、彼が自分に必要な人であると認識しているため、深井中尉と自分を守り抜きたい。

       

      しかし、トムを殺すのは雪風でも深井中尉でもない。雪風と深井中尉の変化を書いてきた理由がなくなってしまうからだ。

      一話であったら、雪風も中尉も問答無用でトムを蜂の巣にしていたかもしれないのに。こんな辛いエンドはなかったかもしれないのに。

      話の作り方があまりにうまい。

       

      傷心の中尉に焦点を合わせる雪風の目。

      中尉と自分を守りたいが故に行動したのに中尉の心を傷つけてしまった雪風。

      傷心の中尉を認識することはできても、思いを共有できない雪風があまりに悲しい。

      そして雪風をこんな状況でも責めることのない深井中尉の愛があまりに深すぎる。

       

      今回は中尉と雪風の通じ合わない純愛がかなり残酷な形で現れたのが、この回だったなぁ〜。

       

       

      おまけ。

      ブッカー少佐と深井中尉の絆を感じるシーン。

      根っこは凄まじい信頼の絆でつながれた暑苦しい漢の友情でありながら、お互いのスマートで淡泊な性格故に若干耽美な関係に見えるのが面白い。

      少佐は自分が名付けた雪風と親友の深井中尉の安否に関しては、普段気さくで温厚そうな皮が剥がれて、怒ったり嘆いたりと挙動がおかしくなるのだが、今回は本当に辛かったと思う。

      親友を疑うか、親友に非戦闘時に人殺しをさせるかという二択を迫られた時の手だ。

       

       

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